046 認知症になっても、家族を思う義父
義父は、脳梗塞を繰り返していて、いわゆる血管性の認知症を患いました。
義理堅く、「みんなの事、頼むな」といつも言っていた。
義父は、戦争を経験し、シベリアに抑留され生き延びてきた人でした。
運が強い生命力のある人です。
潜水士をしていて、運輸省の公務員でした。
兼業農家をしていて、私たちに米や野菜を沢山くれました。
酒は強くありませんでしたが、酒が好きで酒癖は、よくない印象でした。
食事は、質素な様子でしたが、肉の脂身をよく食べていました。
お金に執着が無く、よく騙されたり、人に物をあげる癖がありました。
信仰心が強く、お布施をよくしていました。
記憶力は良いほうで、歴史なんかが得意な様子でした。
認知症の症状としては、食事を何回も要求することが頻繁になってきたので、老人ホームに入って頂きました。
特に、文句を言うことも無く、辛抱強い人でした。
戦争でシベリア抑留されたことが、強い人間性を作られたのでしょうか?
気は小さく、怒りっぽい性格でしたが、優しい人でした。